Advanced Level テストマネジメント(AL TM)模擬試験 セットDの問題と解説
全50問。問題の後の「解答と解説」を開くと、正解と解説が表示されます。
問1第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.1.11点ID t1-69
テスト計画について、シラバスの記述に照らして適切でないものはどれか。
- A テストベースが安定するまで手戻りを避けるため、要件が確定してからテスト計画を開始する
- B プロジェクトの変更やフィードバックに対応するため、必要に応じて再計画を行う
- C テストアプローチを定義したうえで、テストリソースを見積り、配置する
- D プロダクトリスクを識別して分析し、その結果に基づいて適切なリスク対応アプローチを識別する
解答と解説
正解:A テストベースが安定するまで手戻りを避けるため、要件が確定してからテスト計画を開始する
テスト計画は開発プロセスのできるだけ早い段階、できれば要件を識別する前に開始し、プロジェクトの進行に合わせて更新するイテレーティブなプロセスとされる。要件の確定を待って開始するのは適切でない。再計画、プロダクトリスクの分析とリスク対応アプローチの識別、テストアプローチの定義とリソースの見積り・配置は、いずれもテスト計画のタスク。
問2第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.1.21点ID t1-70
テスト環境の構築が遅れており、計画したシステムテストの開始日に環境が準備できない見込みである。テストコントロールの活動として、シラバスの記述に最も合っているものはどれか。
- A 計画からの逸脱としてマネジメントし、影響を分析したうえで、テスト開始の準備が整うよう調整する
- B 開始日を守ることを優先し、環境がそろわなくても予定どおりテスト実行を開始したと記録する
- C 環境の遅れは開発側が対処すべきプロジェクト課題であるため、テストコントロールの対象からは外しておく
- D 計画からの逸脱はテスト完了レポートでまとめて報告することとし、現時点では計画を変えない
解答と解説
正解:A 計画からの逸脱としてマネジメントし、影響を分析したうえで、テスト開始の準備が整うよう調整する
テストコントロールには、計画したテストからの逸脱のマネジメント、新たなリスクや変化したリスクへの対処、テスト開始の準備の確立などが含まれる。環境の遅れは逸脱として扱い、開始の準備を整える必要がある。報告を完了時に先送りしたり、対象外として放置したりするのは、継続的な活動であるテストモニタリングとコントロールの考え方に反する。
問3第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.1.31点ID t1-72
テスト完了のタスクと、そこで行う作業の組み合わせとして正しいものはどれか。
- A テストウェアの保管:テスト完了レポートを作成し、関連するステークホルダーから承認を得る
- B テスト環境のクリーンアップ:将来の再利用が期待されるテストケースを識別し、整理して残す
- C ふりかえり:テストデータやテストスタブを削除し、テスト環境を事前の状態に戻す
- D テストウェアの引き渡し:延期された既知の欠陥を、システムを使用・サポートする関係者に伝える
解答と解説
正解:D テストウェアの引き渡し:延期された既知の欠陥を、システムを使用・サポートする関係者に伝える
延期された既知の欠陥を関係者に伝えるのはテストウェアの引き渡し。テスト完了レポートの作成と承認はそれ自体が独立したタスク、再利用が期待されるテストケースの識別はテストウェアの保管、テストデータやスタブの削除はテスト環境のクリーンアップに当たる。ふりかえりでは教訓を収集する。
問4第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.2.11点ID t1-73
テストステークホルダーと、その関与の組み合わせとして、シラバスの記述に照らして適切でないものはどれか。
- A 顧客とユーザー:要件定義の鍵を握り、UATに参加することが望ましい
- B プロダクトオーナー:必要な品質レベルを定義し、必要なカバレッジを推奨する
- C 運用チーム:運用受け入れテストに従事し、非機能要件の定義に貢献する
- D 開発担当者:システムの本稼働への準備を確実にし、UATの合否を判定する
解答と解説
正解:D 開発担当者:システムの本稼働への準備を確実にし、UATの合否を判定する
本稼働への準備を確実にするのは運用チーム、UATへの参加や判定はプロジェクトマネージャー・プロダクトオーナー・ビジネスユーザーの関与であり、開発担当者の説明としては誤り。運用チーム、顧客とユーザー、プロダクトオーナーの説明はシラバスの記述に合っている。
問5第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.2.31点ID t1-14
ハイブリッド環境でのテストマネジメント活動として、シラバスで挙げられているものはどれか。
- A シーケンシャルなフェーズ管理に一本化し、アジャイルチームのテスト活動もフェーズ終了時のレビューで管理する
- B スプリント内のテスト活動はチームの自己組織化に委ね、テストマネージャーはリリース前の品質ゲートの判定のみを追跡する
- C テスト担当者向けのスクラムオブスクラムなどの協調的な取り組みに参加し、全体の開発目的に貢献しつつテストへの集中を維持する
- D 移行期の混乱を避けるため、チームの理解と能力の評価は移行完了後に行い、まずは新しい方法論への全面的な切替えを最優先にする
解答と解説
正解:C テスト担当者向けのスクラムオブスクラムなどの協調的な取り組みに参加し、全体の開発目的に貢献しつつテストへの集中を維持する
ハイブリッド環境の活動には、移行するためのチームの理解と能力の評価、強みと弱みの識別、構造化プロセスとアジャイルな柔軟性の組み合わせへの習熟の担保、ステークホルダーとの協調の強化、スクラムオブスクラムへの参加、スプリント内のテスト活動の追跡とレビューがある。
問6第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.2.51点ID t1-18
アジャイルプロジェクトにおけるシステムテストのマネジメントについて、シラバスの記述に合っているものはどれか。
- A システムテストはスプリントとは別の専任チームが並行して行い、各スプリントのストーリーテストとは切り離して管理する
- B システムテストをイテレーティブなストーリーテストと統合し、独立したフェーズを避けて継続的かつ統合的に行う
- C すべてのスプリントの完了後に、リリース前の独立したシステムテストフェーズを設けてまとめて実施する
- D システムテストはコンポーネントテストの自動化で代替し、品質の確認はスプリントレビューのデモで行う
解答と解説
正解:B システムテストをイテレーティブなストーリーテストと統合し、独立したフェーズを避けて継続的かつ統合的に行う
アジャイルプロジェクトでは、システムテストをイテレーティブなストーリーテストと統合し、独立したテストフェーズを避ける。シーケンシャルモデルでは計画された段階にしたがうことがある。
問7第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.2.73点ID t1-23
CI/CDパイプラインを使うアジャイルプロジェクトで、テスト実行中に開発状況が日々変化し、リスクも変わっていく。テストモニタリングとして最も適切な対応はどれか。
- A リスクと開発状況に応じて優先度を調整し、ツールと環境がCI/CDに統合され継続的テストと即時フィードバックを促進しているかを監視する
- B 計画時に合意したテストの優先度を基準として維持し、日々変化した状況はイテレーション終了時のふりかえりでまとめて反映する
- C テストの独立性を保つため開発チームとの日常的な連携は控え、テスト結果はリリース判定の会議でまとめて共有する
- D パイプラインの自動テストの合否を主な指標とし、開発状況やリスクの変化に関わらず、テスト範囲と優先度はスプリント開始時に決めたまま維持する
解答と解説
正解:A リスクと開発状況に応じて優先度を調整し、ツールと環境がCI/CDに統合され継続的テストと即時フィードバックを促進しているかを監視する
テストモニタリングでは、計画に照らして実行を継続的にレビューし、リスクアセスメントとリアルタイムの開発状況に基づき優先度を調整する。ツールと環境がCI/CDに効果的に統合されているかもモニタリングし、開発チームとの緊密な協力を維持する。
問8第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.2.73点ID t1-79
医療機器メーカーの組込みソフトウェア開発は、規制対応のためV字モデルで進めている。ステークホルダーは各テストレベルの終了時点で、次の工程へ進むかどうかを判断する。監査に備えて、テストの計画から結果までを文書で示す必要がある。このプロジェクトのテストマネジメントとして最も適切なものはどれか。
- A リアルタイムダッシュボードとデイリーステータスアップデートを主な報告手段とし、テストレベルごとの詳細な見積りは行わない
- B ファシリテーターやコーチがテストマネージャーの役割を担い、チームのベロシティとバーンダウンチャートで進捗を報告する
- C イテレーションごとのストーリープランニングで見積り、受け入れ基準と完了の定義を主なテストウェアとして整備していく
- D テストレベルごとに早期の詳細見積りを行い、戦略・計画書・テストケース・レポートを整備して、マイルストーンベースで報告する
解答と解説
正解:D テストレベルごとに早期の詳細見積りを行い、戦略・計画書・テストケース・レポートを整備して、マイルストーンベースで報告する
シーケンシャル開発モデルでは、テストレベルごとの早期の詳細見積り、テスト戦略・計画書・テストケース・スケジュール・レポートを含むテストウェア、マイルストーンベースの報告が特徴とされる。フェーズ終了時の判断や監査対応の文書が必要なこの状況に合う。他の選択肢はイテレーティブ開発モデルの特徴で、この状況には合わない。
問9第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.2.73点ID t1-81
決済システムの次期リリースでは、契約で応答時間とセキュリティの基準が定められている。前回の監査では、機能テストのカバレッジは十分に説明できたが、これらの基準を満たしていることの検証状況を説明できなかったと指摘された。コードカバレッジにも大きなギャップはない。テストマネージャーが今回特に強化すべきマネジメント活動はどれか。
- A 性能ベンチマークを設定してシステムをアセスメントし、セキュリティなどの非機能標準を満たすことを検証するテストを統括する
- B すべてのユーザーシナリオとビジネス要件がカバーされているかを分析し、関係者からのフィードバックをテストに取り込む
- C 機能要件に沿った詳細なテスト戦略を策定し、機能テストの進捗を追跡しながら必要に応じてリソースを調整していく
- D コードカバレッジツールの使用を統括してギャップを識別し、ギャップのある領域にテストのリソースと時間を重点的に割り当てる
解答と解説
正解:A 性能ベンチマークを設定してシステムをアセスメントし、セキュリティなどの非機能標準を満たすことを検証するテストを統括する
指摘は応答時間とセキュリティという非機能の基準の検証にあるため、性能ベンチマークとコンプライアンス検証を中心とする非機能テストのマネジメントを強化すべき。コードカバレッジの最適化はホワイトボックステスト、シナリオと要件のカバレッジ分析はブラックボックステスト、機能要件に沿った戦略と進捗追跡は機能テストのマネジメントで、状況から見て優先度は低い。
問10第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.3.21点ID t1-82
品質リスクを識別するワークショップで、プロダクトリスクのほかに「テスト環境の納期が遅れそうだ」「要件定義書の2つの章で記述が矛盾している」という意見が出た。これらの扱いとして、シラバスの考え方に最も合っているものはどれか。
- A いずれも品質に影響しうるため、プロダクトリスクとしてリスクマトリクスに登録し、テストによって軽減する
- B リスク識別の副産物として、プロダクトリスクとは区別し、プロジェクトリスクや課題事項として別途扱う
- C ワークショップの目的から外れた意見のため、プロダクトリスクの形に書き直して再提出してもらう
- D リスクベースドテストの焦点ではないため、ワークショップの記録には残さずにその場で破棄する
解答と解説
正解:B リスク識別の副産物として、プロダクトリスクとは区別し、プロジェクトリスクや課題事項として別途扱う
リスク識別では、一般的な疑問、参照ドキュメントの問題、プロジェクトリスクなど、プロダクトリスクではない課題事項が副産物として識別されることが多い。プロジェクトリスクはリスクベースドテストの焦点ではないが、無視せず別途扱う必要がある。プロダクトリスクとして登録したり、書き直させたりするのは、両者を取り違えている。
問11第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.3.31点ID t1-83
「ポイント付与機能」について次の情報がある。
- 今回初めて採用したフレームワークで実装する
- 開発チームが3つの拠点に分散している
- 障害が起きたときの適切な回避策がない
- 利用者が非常に頻繁に使う機能である
- A フレームワークの初採用と使用頻度の高さはリスク可能性を、拠点の分散と回避策の欠如はリスク影響をそれぞれ高める
- B フレームワークの初採用と拠点の分散はリスク可能性を、回避策の欠如と使用頻度の高さはリスク影響を高める
- C フレームワークの初採用はリスク影響を、拠点の分散と回避策の欠如と使用頻度の高さはリスク可能性を高める
- D 拠点の分散と回避策の欠如はリスク可能性を、フレームワークの初採用と使用頻度の高さはリスク影響を高める
解答と解説
正解:B フレームワークの初採用と拠点の分散はリスク可能性を、回避策の欠如と使用頻度の高さはリスク影響を高める
技術の複雑度(新しいフレームワーク)や地理的に分散したチームはリスク可能性を左右する要因。適切な回避策の欠如や、影響を受ける機能の使用頻度はリスク影響を左右する要因である。他の選択肢は、可能性の要因と影響の要因の一部を取り違えている。
問12第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.3.43点ID t1-86
病院向け予約システムのリリースまで残り2週間で、計画したテストをすべて実行する時間はない。品質リスクはリスクレベル付きで識別済みである。経営層は「患者に重大な影響を与える欠陥が残ること」を最も懸念しており、品質の全体像の把握よりも、最も高いリスクを確実に下げることを優先したいと考えている。テスト実行の優先順位付けとして最も適切なものはどれか。
- A 横型探索で、各リスクに少なくとも1つのテストを最優先で割り当て、プロダクト品質の全体像を早期に把握する
- B 縦型探索で、カバーするリスクレベルの高い順に厳格に実行し、最も高いリスクをできるだけ早く軽減する
- C 実行時間の短いテストから順に実行し、残り2週間で実行できるテストケースの数を最大にする
- D テストケースを作成した順に実行し、計画との差異が生じないことでスケジュールを守りやすくする
解答と解説
正解:B 縦型探索で、カバーするリスクレベルの高い順に厳格に実行し、最も高いリスクをできるだけ早く軽減する
縦型探索(depth-first)は、テストをカバーするリスクレベルの高い順に厳格に実行する方法で、最も高いリスクをできるだけ早く軽減することが重要な場合に適している。横型探索は品質の全体像を早く把握したい場合に適しており、経営層の優先事項と合わない。実行時間や作成順での順序付けは、リスクに基づいていない。
問13第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.3.43点ID t1-88
リリース判定会議で、経営層は「このままリリースしてどの程度安全なのか」を知りたいと考えている。現在のテスト報告は、テストケース数に対する合格率(85%)だけを示している。テストの期限は来ているが、未実行のテストが残っている。リスクベースドテストを行っているテストマネージャーの報告として最も適切なものはどれか。
- A 検出した欠陥の総数と重要度の分布を示し、残っているリスクとの関連付けは次のリリースの計画で行うことにする
- B 実行済みと未実行のテストケースの一覧を詳細に添付し、リリースしてよいかどうかの最終判断はステークホルダーに委ねる
- C 合格率85%を中心に報告し、目標の90%に達するまでテスト期間を延長することだけを判断材料として提案する
- D リスクごとに関連テストの実行・合格状況と未解決の欠陥を示し、残存リスクに基づいて延長か受け入れかを提案する
解答と解説
正解:D リスクごとに関連テストの実行・合格状況と未解決の欠陥を示し、残存リスクに基づいて延長か受け入れかを提案する
リスクベースドテストでは、任意の時点での残存リスクレベルを報告でき、テストを延長するか残存リスクを受け入れるかについて正当な提案をマネジメントに提供できる。そのためには結果をリスクの観点からステークホルダーが理解できる形で報告する必要がある。合格率や欠陥数、ケース一覧だけでは、どの程度安全かという問いに答えられない。
問14第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.3.43点ID t1-91
「与信判定モジュール」はリスクレベルが最も高いと評価されたが、開発の都合でコードが完成するのはスケジュールの後半になる。要件定義書と設計書はすでにレビューできる状態にある。他の低リスクの機能は早い時期に完成する予定である。テストマネージャーの計画として最も適切なものはどれか。
- A 与信判定モジュールは要件や設計のレビューなど静的テストを早期に始め、コード完成後は動的テストに労力を集中させる
- B 低リスクの機能のテストを先にすべて完了させ、与信判定モジュールには残ったテストのリソースを割り当てて対応する
- C 与信判定モジュールはリスクが高すぎるため、リリース後に運用状況を監視することでテストの代わりとする計画にする
- D 与信判定モジュールはコードが届いてから他の機能と同様にテストを始め、遅れた分はテストの範囲を縮小することで吸収する
解答と解説
正解:A 与信判定モジュールは要件や設計のレビューなど静的テストを早期に始め、コード完成後は動的テストに労力を集中させる
リスクレベルが高いほどテストを早期に開始し、労力を集中させて長期間行うべきとされる。また、リスクによっては静的テスト、または静的テストと動的テストの組み合わせで対処する。コードが遅れても、レビュー可能な要件や設計に対する静的テストで早期に着手できる。範囲の縮小、低リスク優先、運用監視での代替は、リスクの高さと逆の扱いである。
問15第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.3.61点ID t1-41
リスクマネジメントで遭遇する困難のうち、「プロジェクトごとに同じようなリスクが提起されるため、リスクに対する油断が生じる」ものはどれか。また、その解決策として挙げられているものはどれか。
- A ステークホルダーの変化/リスク分析を継続的かつイテレーティブに行い、リスクを見直す
- B 重要なリスクの見逃し/過去のデータを使い、主要なステークホルダーにアセスメントを依頼する
- C リスクレベルのアセスメントが困難/リスクを定期的にモニタリングし、ステークホルダーに報告する
- D デジャブ/リスク識別に適切な人材を参加させ、重要なリスクのみを軽減する
解答と解説
正解:D デジャブ/リスク識別に適切な人材を参加させ、重要なリスクのみを軽減する
「デジャブ」の解決策は、適切な人材の参加と重要なリスクのみの軽減。他の困難には、リスクレベルのアセスメントが困難(過去データと主要ステークホルダーへの依頼)、適切な開始(定期的なモニタリングと報告)、重要なリスクの見逃し(適切な人材の関与とトレーニング)、ステークホルダーの変化(リスク分析を継続的でイテレーティブに)がある。
問16第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.4.23点ID t1-45
製薬・医療分野のシステムのテストアプローチを検討している。シラバスの例に照らして最も適切なものはどれか。
- A ドメイン固有の規制は開発プロセスに適用されるものとし、テストの厳密さや文書化は一般的な業務システムと同等にする
- B 規制対応の文書化負荷を抑えるため、文書化を最小限にした探索的テストを中心にテストを進める
- C A/Bテストを中心としたユーザー受け入れテストで、使用性と新規契約の可能性の向上に焦点を当てる
- D 機能的なユーザー要求に基づくテストケースで、患者の健康に対するリスクに焦点を当てた集中的なUATを重視する
解答と解説
正解:D 機能的なユーザー要求に基づくテストケースで、患者の健康に対するリスクに焦点を当てた集中的なUATを重視する
ドメイン固有の規制・標準・慣行は、テストの厳密さや文書化の詳細度を変える。製薬や医療では、患者の健康へのリスクに焦点を当てた集中的なUATを重視することが多い。一方、ウェブベースの保険アプリケーションのUATは、A/Bテストで使用性や新規契約の可能性に焦点を当てるかもしれない、とシラバスは例示している。
問17第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.4.23点ID t1-94
保険会社が新たにWebの保険申込アプリケーションを開発している。ビジネス上の最大のゴールは新規契約数の増加で、利用者の生命や健康に関わる安全上のリスクはない。プロダクトオーナーは、申込画面の使いやすさが契約率を左右すると考えている。ユーザー受け入れテストのアプローチとして、シラバスの例に照らして最も適切なものはどれか。
- A 安全関連規格に基づいて必須のカバレッジを定義し、ユーザー受け入れテストの結果を詳細に文書化する
- B A/Bテストを取り入れ、使用性と新規契約の可能性に焦点を当てたユーザー受け入れテストを計画する
- C 静的コード解析とコードレビューでテストを置き換えることとし、ユーザー受け入れテストは省略して進める
- D 機能的なユーザー要求に基づいたテストケースを用いて、安全上のリスクに焦点を当てた集中的なUATを行う
解答と解説
正解:B A/Bテストを取り入れ、使用性と新規契約の可能性に焦点を当てたユーザー受け入れテストを計画する
ドメインはテストアプローチを選ぶ際の要因の1つ。シラバスは、ウェブベースの保険アプリケーションのUATはA/Bテストを用いて使用性や新規契約の可能性に焦点を当てるかもしれない、と例示している。患者の健康へのリスクに焦点を当てた集中的なUATは製薬や医療分野の例で、安全上のリスクがないこの状況には合わない。
問18第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.4.32点ID t1-50
テスト目的「リグレッションテストの自動化率を向上させる」を、SMARTの法則に沿って改善したい。最も不足している要素を補った表現はどれか。
- A リグレッションテストの自動化率を、次のリリース(6か月後)までに40%から70%に向上させる
- B リグレッションテストの自動化率を、自動化ツールの導入によって大幅に向上させる
- C リグレッションテストの自動化率を、期限は設けずに100%に到達するまで段階的に向上させ続ける
- D リグレッションテストの自動化率を、チームの体制が整い次第、できる限り早い時期に大きく向上させる
解答と解説
正解:A リグレッションテストの自動化率を、次のリリース(6か月後)までに40%から70%に向上させる
元の目的は測定可能な目標値と期限がない。選択肢Aは数値(40%→70%)と期限(6か月後)を持ち、測定可能でタイムリー。選択肢Cは期限がなく、達成可能性も疑わしい。シラバスは「テスト自動化のレベルを定義されたパーセンテージで向上させる」ことをテスト目的の例として挙げている。
問19第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.4.32点ID t1-97
あるプロジェクトの目的は「法改正に対応した給与計算バッチ処理を、施行日までに誤りなくリリースすること」である。対象はバックエンドのバッチ処理のみで、画面の変更はない。テスト目的の案のうち、SMARTの法則のR(妥当な)を満たしていないものはどれか。
- A 施行日の1か月前までに、法改正で変更された計算ルールに対応するテスト条件を100%カバーする
- B 施行日の1か月前までに、過去3回分の給与データを用いた新旧比較テストをすべて実施する
- C 施行日の1か月前までに、全画面のレスポンシブ対応について使用性テストを100%実施する
- D 施行日の2週間前までに、給与計算バッチ処理に関する重要度「高」の未解決欠陥を0件にする
解答と解説
正解:C 施行日の1か月前までに、全画面のレスポンシブ対応について使用性テストを100%実施する
R(妥当な)は、テスト目的がプロジェクト全体の目的に沿っていることを求める。このプロジェクトは画面の変更がないバッチ処理が対象であり、全画面の使用性テストは目的に沿っていない。他の案は、法改正の計算ルール、バッチ処理の欠陥、新旧比較など、プロジェクトの目的に直接関係し、具体的・測定可能で期限もある。
問20第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.4.32点ID t1-99
次のテスト目的が示された。「第2四半期末までに、リグレッションテストの実行時間を短縮する。」SMARTの法則の観点で、最も不足している要素とその理由の組み合わせとして正しいものはどれか。
- A M(測定可能な):短縮の度合いを示す数値目標や現状値がなく、達成したかどうかを判定できない
- B T(タイムリーな):完了の期限が明示されておらず、いつまでに達成すべき目標なのかが分からない
- C A(達成可能な):実行時間の短縮はどのようなリソースを使っても実現できない目標である
- D S(具体的な):対象が特定されておらず、どのテストの何を改善するのかが分からない
解答と解説
正解:A M(測定可能な):短縮の度合いを示す数値目標や現状値がなく、達成したかどうかを判定できない
対象はリグレッションテストの実行時間と特定されており(S)、期限も第2四半期末と明示されている(T)。実行時間の短縮自体は実現しうる目標である。不足しているのは「何時間から何時間へ」「何%短縮」といった数値目標で、M(測定可能な:数値化可能で具体的な進捗基準を持つ)を満たしていない。
問21第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.5.31点ID t1-101
あるチームでは、リリース後に本番で見つかる欠陥がここ数リリースで増えている。チームは外部のモデルと比べるよりも、自分たちが蓄積してきた欠陥データを使って、なぜ欠陥が流出するのかを突き止めたいと考えている。このチームの意図に最も合うテストプロセス改善のアプローチはどれか。
- A 外部の最良の実践例と自チームの手順を比較し、差異のある手順を最良の実践例に置き換えていく
- B 分析的アプローチとして、欠陥データに基づいて根本原因分析を行い、流出の原因に対する改善策を導く
- C モデルベースのアプローチとして、TPI NEXT®のキーエリアをチェックポイントで評価し成熟度を示す
- D モデルベースのアプローチとして、TMMi®の成熟度レベルに照らして組織全体のプロセスを評価する
解答と解説
正解:B 分析的アプローチとして、欠陥データに基づいて根本原因分析を行い、流出の原因に対する改善策を導く
分析的アプローチは、プロジェクトやチーム自体のデータに基づいて問題を識別し、改善策を導く。例として根本原因分析、尺度・メトリクス・指標を用いた分析、GQMがある。TMMi®やTPI NEXT®による評価や、外部の最良の実践例との比較はモデルベースのアプローチの考え方で、このチームの意図とは異なる。
問22第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.5.42点ID t1-103
あるスクラムチームでは、毎回のふりかえりで改善アクションを決めているが、誰も実施状況を確認しておらず、同じ問題が何度も話題になっている。改善アクションの効果があったかどうかも分からない。シラバスの考え方に照らして、最も適切な改善はどれか。
- A 改善アクションの数を増やし、これまでに挙がった問題をすべて次のイテレーションで同時に解決するよう取り組む
- B データの収集のステップを省いて時間を確保し、前回と同じ改善アクションをもう一度決定して実施を促すようにする
- C 改善アクションはテストマネージャーが単独で決めることにし、チームにはふりかえりで決まった結果だけを共有するようにする
- D 改善アクションの決定で責任者と効果を測るゴールやメトリクスを定め、次のイテレーションでレビューできるよう文書化する
解答と解説
正解:D 改善アクションの決定で責任者と効果を測るゴールやメトリクスを定め、次のイテレーションでレビューできるよう文書化する
改善アクションの決定では、優先順位を付け、改善計画と責任者を定め、効果を評価するゴールとメトリクスを定義できる。アジャイルでは、次のイテレーションでレビューできるよう問題とアクションを文書化する。一度に多くを実施すると検証可能なステップでマネジメントするのが難しくなり、データ収集の省略や単独での決定も問題の解決にならない。
問23第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.5.42点ID t1-59
ふりかえりの「イントロダクション」のステップで特に重要なこととして、シラバスで挙げられているものはどれか。
- A 改善アクションの優先順位を決め、それぞれの責任者と効果を評価するメトリクスを定義する
- B 問題の原因となった作業と担当者を特定し、同じ問題を繰り返さないよう責任の所在を明確にしておく
- C ゴールと課題を確認し、非難や判断を下すことなく問題を話し合えるよう相互信頼の雰囲気を作る
- D テスト実行や欠陥の定量的データと、チームの感じ方などの定性的データを収集する
解答と解説
正解:C ゴールと課題を確認し、非難や判断を下すことなく問題を話し合えるよう相互信頼の雰囲気を作る
イントロダクションでは、ゴールと課題を確認し、非難や判断なしに問題を話し合える相互信頼の雰囲気を作る。ふりかえりはシーケンシャル開発ではテスト完了の一部、アジャイルでは一般的に各イテレーションの終わりに行う。
問24第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.6.21点ID t1-106
自社製品は独自の通信プロトコルを使っており、その試験に必要な機能を備えた商用ツールもオープンソースツールも見つからなかった。テストツールの選定について、シラバスの記述に最も合っているものはどれか。
- A カスタムツールは自社で作るので保守やサポートのコストがかからず、長期的に最も低コストな選択肢になる
- B 商用ツールは認定を取得していることが多いので、必要な機能が不足していても商用ツールを選び、不足分は運用で補う
- C 他で必要な機能が得られないため、カスタムツールが最良の選択になりうるが、保守とサポートのコストも見込む
- D オープンソースツールは初期費用が安いので、必要な機能が不足していても選び、足りない部分は手作業で補う
解答と解説
正解:C 他で必要な機能が得られないため、カスタムツールが最良の選択になりうるが、保守とサポートのコストも見込む
カスタムツールは、他で必要な機能が得られない場合に最良の選択になりうる。ただし、どのツールもメンテナンスとサポートに高いコストがかかる可能性があり、カスタムツールも例外ではない。商用ツールの認定やOSSの初期費用の安さは選定の観点だが、必要な機能が欠けているなら決め手にならない。
問25第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.6.33点ID t1-108
2つのテストマネジメントツールを3年間で比較する。どちらも期待できる利益は3年間で900万円と見積られている。
- ツールX(商用):非経常的なコスト400万円、経常的なコスト年100万円
- ツールY(オープンソース):ライセンス料はないが、非経常的なコスト150万円、社内での保守とサポートによる経常的なコスト年220万円
- A 非経常的なコストが低いYのほうが、3年間の総コストが低く、導入のリスクも小さいといえる
- B 3年間の総コストはXが700万円、Yが810万円だが、利益が同じなのでROIはどちらも等しくなる
- C Yはライセンス料がかからないため、3年間の総コストもYのほうが低く、ROIもYのほうが高い
- D 3年間の総コストはXが700万円、Yが810万円であり、Xのほうが総コストが低くROIも高い
解答と解説
正解:D 3年間の総コストはXが700万円、Yが810万円であり、Xのほうが総コストが低くROIも高い
X=400+100×3=700万円、Y=150+220×3=810万円で、利益が同じならXのROIが高い(Xは約29%、Yは約11%)。オープンソースツールは初期費用が安いことが多いが、メンテナンスとサポートに高いコストがかかる可能性があり、非経常的なコストやライセンス料だけで比較すると判断を誤る。
問26第1章 テスト活動のマネジメントシラバス 1.6.33点ID t1-63
テスト自動化ツールの導入を検討している。費用対効果分析で「非経常的なコスト」に当たるものはどれか。
- A ツールの定期的なライセンス料と、ベンダーのサポート契約の更新料
- B 新たに参加する要員への継続的なトレーニングとコーチングのコスト
- C 適切なツールとベンダーの評価と選択、コンセプトの証明
- D テストウェアのメンテナンスと、ツールを異なる環境へ移植するコスト
解答と解説
正解:C 適切なツールとベンダーの評価と選択、コンセプトの証明
非経常的なコストには、ツール要件の定義、ツールとベンダーの評価と選択・コンセプトの証明、購入・適応・開発、ガイドラインの定義、初期トレーニング、既存ツールへの統合、必要なハード/ソフトの調達がある。他の選択肢は経常的なコスト。経常的なコストには、ほかに異なる環境への移植などがある。
問27第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.1.11点ID t2-39
テスト計画で「リリースまでに、検出した欠陥への対応が十分に進んでいること」をテスト目的の1つとし、テスト完了時にその達成度を判断したい。シラバスの表に挙げられているメトリクスのうち、この目的の測定に最も適したものはどれか。
- A 欠陥解決数累計 対 欠陥数累計
- B テスト活動の実績 対 計画時の見積り(時間単位)
- C 自動化テストケースの実績 対 計画した自動化テストケース
- D コードカバレッジ(テストケースで実行したステートメントやブランチの割合)
解答と解説
正解:A 欠陥解決数累計 対 欠陥数累計
検出した欠陥への対応の進み具合は、欠陥数累計に対する解決済み欠陥数累計で測定でき、シラバスの表ではテスト完了で使うメトリクスとして挙げられている。コードカバレッジはテストの網羅の度合い、テスト活動の実績対見積りはモニタリングとコントロールでの進捗、自動化テストケースの実績対計画は自動化の進捗を示すもので、欠陥対応の進み具合は測れない。
問28第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.1.11点ID t2-45
次のリリースに向けて、追加のテスト労力をどのコンポーネントに集中させるかを決めたい。そのために、欠陥密度が高い領域や重要度の高い欠陥が多い領域を特定する必要がある。シラバスで挙げられているメトリクスの使い方として、最も適切なものはどれか。
- A 欠陥数累計に対する解決済み欠陥数累計の割合を、テストリリースごとに比較する
- B 自動化テストケースの実績を計画と比較し、自動化が遅れているコンポーネントを特定する
- C テスト活動の実績を計画時の見積りと時間単位で比較し、遅れの大きい活動を特定する
- D 欠陥数をコンポーネント別と重要度別に集計し、欠陥が集中している領域を特定する
解答と解説
正解:D 欠陥数をコンポーネント別と重要度別に集計し、欠陥が集中している領域を特定する
欠陥のメトリクスは、テストアイテムやコンポーネント、優先度/重要度、根本原因などの内訳で集計でき、欠陥密度や重要度が高い領域の特定に使える。選択肢Aは欠陥解決の進み具合を示すもので、領域の特定には向かない。選択肢BとCはテスト活動や自動化の進捗のメトリクスで、プロダクトのどこに欠陥が集中しているかは分からない。
問29第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.1.21点ID t2-40
システムテストの途中で、事前に識別していた「決済処理の二重計上」というプロダクトリスクが実際に発生した(決済に関するテストで重大な故障を検出した)。リリース日は変更できず、残りのテスト期間も増やせない。テストマネージャーのテストコントロールとして最も適切なものはどれか。
- A 決済処理の修正が届くまでは決済関連のテストを止め、他の領域のテストを先に完了させる
- B すべての領域の終了基準を一律に引き下げ、残りの期間内でテストを完了できるようにする
- C 残りのテストの優先順位を付け直し、決済処理とその影響範囲のテストを先に実施する
- D 計画との比較がしやすいよう、当初の実行順序を維持して全領域のテストを均等に進める
解答と解説
正解:C 残りのテストの優先順位を付け直し、決済処理とその影響範囲のテストを先に実施する
識別したリスクが課題事項となった場合にテストの優先順位を付け直すことは、シラバスが挙げるテストコントロールの例である。期間を増やせない以上、リスクが顕在化した決済処理とその影響範囲に労力を集中させるのが適切。選択肢Dは逸脱に対して手を打たず、選択肢Aは高リスク領域の確認を後回しにし、選択肢Bはリスクの大小を考慮せずに品質の目標を下げている。
問30第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.1.33点ID t2-12
カバレッジに関するメトリクスの説明として、シラバスの記述に合っているものはどれか。
- A コードカバレッジ:テストケースによってカバーしている要件やユーザーストーリーの割合
- B プロダクトリスクのカバレッジ:識別したリスクのうちテストケースで軽減した割合
- C プロダクトリスクのカバレッジ:テストしていないコンポーネントに欠陥がある場合の潜在的な影響
- D 要件カバレッジ:テストケースによって実行されたコードのステートメントやブランチの割合
解答と解説
正解:B プロダクトリスクのカバレッジ:識別したリスクのうちテストケースで軽減した割合
要件カバレッジはテストケースがカバーしている要件の割合、プロダクトリスクのカバレッジは識別したリスクのうちテストケースで軽減した割合、コードカバレッジはテストケースで実行されるステートメント・ブランチ・パス・条件の割合。選択肢Cは「テストしていないコンポーネントの残存リスク」(コストとテスト労力に関するメトリクス)。
問31第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.1.33点ID t2-42
システムテストの第4週から第6週にかけて、週ごとの新規欠陥の検出数が 30件 → 18件 → 9件 と減少した。一方、同じ期間にテスト環境の障害が続き、週ごとに実行したテストケース数も 200件 → 110件 → 50件 と減っていた。この状況の分析と報告として、最も適切なものはどれか。
- A テスト環境の障害はテストチームの管理外なので、欠陥の検出数の推移だけを品質の傾向として報告する
- B テストあたりの検出数はむしろ増えており、検出数の減少を品質の向上とは解釈できないと報告する
- C 欠陥の検出数が順調に減っているため、品質が安定してきたと判断し、テスト終了の検討を始めると報告する
- D 欠陥のメトリクスとテスト進捗のメトリクスは別のカテゴリーなので、独立した資料に分けて報告する
解答と解説
正解:B テストあたりの検出数はむしろ増えており、検出数の減少を品質の向上とは解釈できないと報告する
1テストケースあたりの検出数は 0.15 → 約0.16 → 0.18 と増えており、検出数の減少は実行数の減少によるものと考えられる。シラバスは、未解決の欠陥の傾向と実行したテストの傾向の相関を示すなど、異なるカテゴリーのメトリクスを組み合わせることが有用としている。欠陥が少なくなったことによるテスト終了の判断は、メトリクスの報告と合意された終了基準に基づくべきで、この状況では根拠にならない。
問32第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.2.21点ID t2-46
テスト工数に影響を与える次の要因を、シラバスの分類に当てはめた組み合わせとして正しいものはどれか。
- a. 必要となる再作業の量
- b. 採用している開発モデル
- c. 複数の組織をまたいだテストの分散
- A a:テスト結果、b:開発プロセス、c:テストコンテキスト
- B a:プロダクト、b:開発プロセス、c:テストコンテキスト
- C a:開発プロセス、b:テストコンテキスト、c:人
- D a:テスト結果、b:テストコンテキスト、c:開発プロセス
解答と解説
正解:A a:テスト結果、b:開発プロセス、c:テストコンテキスト
必要な再作業の量は欠陥の数と重要度とともに「テスト結果」、開発モデルは安定性・成熟度や物理的な要因とともに「開発プロセス」、組織をまたぐ分散はチームの構成と所在地、プロジェクトの複雑度、働き方とともに「テストコンテキスト」に分類される。ほかに「プロダクト」(テストベースの品質など)と「人」(満足度、スキルや経験)がある。
問33第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.2.33点ID t2-18
アジャイルチームが、次のスプリントのユーザーストーリーについて、チーム全員の知見を短時間で反映した見積りをしたい。最も適した技法はどれか。
- A 三点見積り
- B 比率に基づく見積り
- C 外挿
- D プランニングポーカー
解答と解説
正解:D プランニングポーカー
プランニングポーカーは専門家やチームメンバーの意見・判断に依存し、簡単に実施できる。シラバスはアジャイルソフトウェア開発モデルではプランニングポーカーが使えると例示している。外挿は数式を使い、実施が難しいことがある。
問34第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.2.33点ID t2-48
プロジェクトマネージャーから、テスト工数の見積りとあわせて見積りの不確実性も示すよう求められた。専門家から次の値が得られている(単位:人日)。
- テスト設計:楽観値 6、最可能値 9、悲観値 18
- テスト実行:楽観値 12、最可能値 20、悲観値 40
- A 最可能値の合計の29人日を見積りとし、楽観値と悲観値は前提条件として注記するだけにとどめる
- B 3つの値の単純平均の合計の35人日を見積りとし、不確実性はリスク一覧で別に管理すると伝える
- C 見積り不足を避けるため悲観値の合計の58人日を見積りとし、不確実性はないものとして報告する
- D 三点見積りで期待値の合計を32人日とし、各タスクの標準偏差(2と約4.7)も示す
解答と解説
正解:D 三点見積りで期待値の合計を32人日とし、各タスクの標準偏差(2と約4.7)も示す
見積り誤差(不確実性)を扱えることは技法選択の要因の1つで、三点見積りは期待値と標準偏差(ばらつきの尺度)を計算できる。テスト設計 E = (6+36+18)÷6 = 10、SD = 2、テスト実行 E = (12+80+40)÷6 = 22、SD ≒ 4.7 で、合計 32人日。他の選択肢は不確実性を数値で示しておらず、要求に応えていない。
問35第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.2.33点ID t2-51
シーケンシャル開発の複雑度が高い新規プロジェクトで、過去データはなく、4人の専門家がワイドバンドデルファイでテスト実装の工数を見積った。1回目に各自が個別に出した値は 5人日、6人日、6人日、15人日 だった。確認すると、15人日を出した専門家だけが、旧バージョンとの互換性テストを作業範囲に含めて見積っていた。次に行うこととして最も適切なものはどれか。
- A 作業範囲の前提を全員で議論してそろえた後、各専門家が再び個別に見積り、合意に至るまで繰り返す
- B 見積り不足のリスクを避けるため、最も大きい15人日を採用し、他の専門家の値は参考として記録する
- C 4人の値の平均である8人日を採用し、ばらつきは前提条件として文書化して見積りを確定する
- D 多数派の値である6人日を採用し、互換性テストの扱いは見積りの確定後に別途検討することにする
解答と解説
正解:A 作業範囲の前提を全員で議論してそろえた後、各専門家が再び個別に見積り、合意に至るまで繰り返す
ワイドバンドデルファイでは、専門家が個別に見積り、値が大きく異なる場合は根拠を議論したうえで再び個別に見積り、合意に至るまで繰り返す。この状況のばらつきは作業範囲の前提の違いから生じており、議論で前提をそろえることが見積りの精度に直結する。平均・最大値・多数派の値を機械的に採用すると、その情報が見積りに反映されない。
問36第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.3.12点ID t2-24
欠陥ワークフローを設計する際のよい実践例として、シラバスで挙げられているものはどれか。
- A 責任の所在を明確にするため、連続する欠陥ステータスはすべて同じ役割に割り当てる
- B 終端ステータスは1つ(例:クローズ)とし、遷移時に終結の理由を選べるようにする
- C 後の分析に備え、ステータス遷移のたびにできるだけ多くの属性の入力を必須にする
- D 終端ステータスを「修正済み」「重複」「却下」のように複数用意し、終結の理由ごとに使い分ける
解答と解説
正解:B 終端ステータスは1つ(例:クローズ)とし、遷移時に終結の理由を選べるようにする
よい実践例には、組織全体での定義、重複・偽陽性の区別、終端ステータスを1つにすること、他のエンティティと同じステータス名の使用、連続するステータスを異なる役割に割り当てること、各ステータスに1つ以上の遷移先を持たせること、遷移時の入力属性を価値あるものに限定することがある。
問37第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.3.12点ID t2-57
あるプロジェクトの欠陥ワークフロー案は次のとおりである。
- 終端ステータスとして「クローズ(修正済み)」「クローズ(重複)」「クローズ(仕様どおり)」の3つを用意する
- 「解決」から「クローズ」への遷移は、修正した開発担当者自身が行う
- A 終端ステータスをクローズの1つにして遷移時に終結の理由を選ばせ、クローズへの遷移は別の役割が行う
- B 終端ステータスはそのまま残し、各ステータスへの遷移時に入力必須とする属性を増やして記録を充実させる
- C 終端ステータスをさらに細分化し、遷移は作業の手間を減らすため引き続き同じ開発担当者が行う
- D 終端ステータスを1つにまとめ、却下ステータスを廃止して、重複や仕様どおりもすべて解決として扱う
解答と解説
正解:A 終端ステータスをクローズの1つにして遷移時に終結の理由を選ばせ、クローズへの遷移は別の役割が行う
よい実践例として、終端ステータスは1つ(例:クローズ)にして遷移時に終結の理由を選択させること、連続するステータスを異なる役割に割り当てることが挙げられている。単純な欠陥ワークフローでも、確認テスト後のクローズはテスト担当者が行う。遷移時に入力する属性は価値あるものに限定すべきで、重複や偽陽性は解決とは区別して表す。
問38第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.3.21点ID t2-62
リリースの3日前に、帳票の一部の項目で表示桁がずれる欠陥が見つかった。影響を受ける利用者は一部に限られ、手作業による回避策がある。修正には多くの機能が依存する共通モジュールの変更が必要で、回帰の危険性が高い。リリース日は契約で固定されており、プロダクトオーナーは回避策を周知すれば業務上の問題はないと判断している。欠陥マネジメント委員会の決定として最も適切なものはどれか。
- A 修正の利点・リスク・コストを比べ、回避策を周知したうえで修正を次のリリースに延期すると決める
- B 欠陥を残したままではリリースできないため、修正と回帰テストが終わるまでリリースを延期する
- C 欠陥は修正すべきなので、回帰テストを省略してでも共通モジュールを修正し、予定どおりリリースする
- D 利用者への影響が限られ回避策もあるため、有効な欠陥ではないとして欠陥レポートを却下する
解答と解説
正解:A 修正の利点・リスク・コストを比べ、回避策を周知したうえで修正を次のリリースに延期すると決める
欠陥マネジメント委員会は、欠陥レポートが有効な欠陥かを判断し、修正・却下・延期を決定する。その際、修正の利点・リスク・コストを検討する。この状況では修正による回帰のリスクが大きく、影響は限定的で回避策があり、リリース日は固定でプロダクトオーナーも了承しているため、延期が妥当である。実在する不正なので却下は不適切で、回帰テストの省略はリスクをさらに高める。
問39第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.3.31点ID t2-55
アジャイルチームで、欠陥マネジメントの形式化のレベル(どの程度形式的に記録・管理するか)を決める際に反映すべき要因として、シラバスで挙げられているものの組み合わせはどれか。
- A プロダクトオーナーの経験年数、スプリントの長さ、ストーリーポイントの合計、使用する言語
- B チームの作業場所と時間帯、チームの数と規模、成熟度、プロダクトのリスク、規制
- C チームの作業場所、欠陥マネジメントツールの価格、テスト担当者の人数、開発担当者の好み
- D 欠陥を発見した人、修正担当者の所属組織、欠陥の発見日時、作成したテストケースの総数
解答と解説
正解:B チームの作業場所と時間帯、チームの数と規模、成熟度、プロダクトのリスク、規制
形式化のレベルは、作業場所、時間帯、チーム数、成熟度、規模、プロダクトのリスク、規制などを反映すべきとされる。欠陥マネジメントの基本は組織的テスト戦略で定めるが、形式化のレベル、レポート作成のトリガー、取り込む属性などはチームの合意に任され、最終的な決定は常に文書化すべきである。
問40第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.3.52点ID t2-58
あるデータ出力機能で、実行するとアプリケーションが異常終了し、編集中のデータが失われる欠陥が見つかった。ただし、この機能は今回のリリースでは無効化されて利用者には提供されず、次のリリースで有効化される予定である。欠陥レポートの重要度と優先度の設定として、最も適切なものはどれか。
- A 重要度:低、優先度:低(今回のリリースでは利用者が使わないため、影響も修正の必要性も小さい)
- B 重要度:高、優先度:低(故障したときの影響は大きいが、次のリリースまでに修正すればよい)
- C 重要度:低、優先度:高(今回は影響がないが、次のリリースの準備のため最優先で修正する)
- D 重要度:高、優先度:高(データを失う故障なので、今回のリリース前に修正しなければならない)
解答と解説
正解:B 重要度:高、優先度:低(故障したときの影響は大きいが、次のリリースまでに修正すればよい)
重要度はテスト対象システムやステークホルダーへの影響、優先度は修正する優先度を表し、両者は別々に設定する。データが失われる異常終了は影響が大きく重要度は高いが、今回のリリースでは機能が提供されないため、修正の優先度は下げられる。選択肢Aは影響の大きさと提供の有無を混同し、選択肢Dは重要度だけで優先度を決めている。
問41第2章 プロダクトのマネジメントシラバス 2.3.61点ID t2-36
効率性とオーバーヘッド削減のため、チームが一部のフェーズで見つかった欠陥を追跡しないことにした。シラバスが指摘するこの判断の影響はどれか。
- A 可視性への影響は小さいが、追跡しない欠陥がフェーズ内阻止として数えられ、品質コストが過小評価される
- B プロセス能力の可視性が大幅に低下し、信頼できるデータの不足で改善の実施が困難になる
- C 欠陥の総数の把握には影響しないが、欠陥レポート作成の品質をアセスメントできなくなる
- D 記録のオーバーヘッドが減ることで、プロセス能力の可視性はむしろ向上し、改善の判断が速くなる
解答と解説
正解:B プロセス能力の可視性が大幅に低下し、信頼できるデータの不足で改善の実施が困難になる
欠陥を追跡しないことは効率性やオーバーヘッド削減の名の下に行われることが多いが、プロセス能力の可視性を大幅に低下させ、信頼できるデータの不足により改善の実施を困難にする、とシラバスは指摘している。
問42第3章 チームのマネジメントシラバス 3.1.23点ID t3-05
テストプロセスの各活動と、そこで特に求められるスキルの組み合わせとして、シラバスの例に合っているものはどれか。
- A テスト設計:プロジェクトの成果を伝える能力/テスト完了:テストケースを設計するテスト技法のスキル
- B テスト分析:テストベースとプロダクトリスクの分析スキル/テスト実装:判断スキルと技術的専門知識
- C テスト計画:テストスクリプトのプログラミングスキル/テスト実行:テスト戦略を策定する概念的な知識
- D モニタリングとコントロール:自動テストの技術的専門知識/テスト分析:テスト環境設計の概念的知識
解答と解説
正解:B テスト分析:テストベースとプロダクトリスクの分析スキル/テスト実装:判断スキルと技術的専門知識
例:テスト計画=テスト戦略策定の概念的知識、モニタリングとコントロール=プロジェクトマネジメントスキル、テスト分析=分析スキル、テスト設計=テスト技法のスキルと環境設計の概念的知識、テスト実装=判断スキルと技術的専門知識、テスト実行=自動テスト・探索的テスト・結果評価の技術的専門知識、テスト完了=成果を伝える能力と決定への責任。
問43第3章 チームのマネジメントシラバス 3.1.23点ID t3-25
大規模なプロジェクトで、テストマネージャーの下に3つのサブチームとそのリーダーを置く階層的なテストチームを編成する。リリース日は法改正の施行日に合わせて決まっており、動かすことができない。このテストチームで特に重要となる能力の組み合わせとして、シラバスの例示に最も合っているものはどれか。
- A テストマネージャー:テスト技法の専門知識/メンバー:テスト戦略を策定するための概念的な知識
- B テストマネージャー:仕事を委任する能力/メンバー:期限の厳しさに耐える高い信頼性と回復力
- C テストマネージャー:テストスクリプトのプログラミング能力/メンバー:ドメインのビジネス専門知識
- D テストマネージャー:対立を解決する社会的スキル/メンバー:分析力や概念力などの方法論的能力
解答と解説
正解:B テストマネージャー:仕事を委任する能力/メンバー:期限の厳しさに耐える高い信頼性と回復力
シラバスは、階層的なテストチームではテストマネージャーに仕事を委任する能力が、時間厳守が求められるプロジェクトでは高い信頼性と回復力が求められることが多いと例示している。この状況はその両方に当たる。他の選択肢の能力(プログラミング、ドメイン知識、対立解決、方法論的能力、テスト技法、戦略の概念的知識)は、いずれもこの状況の特徴である階層的な編成や動かせない期限と結び付けて例示されたものではない。
問44第3章 チームのマネジメントシラバス 3.1.31点ID t3-26
テストマネージャーが、チームの役割のモデル(Belbin の「チームの役割」モデルなど)を使ってテストチームを分析した。その結果、新しいアイデアを出すタイプのメンバーは多いが、細部を確認して作業を完遂させるタイプのメンバーがいないことが分かった。この結果の活用として最も適切なものはどれか。
- A 不足しているタイプの役割を補えるよう、メンバーの補充や育成、役割分担の見直しに結果を使う
- B 同じタイプでそろったチームは意思決定が速いため、今後の補充でもアイデアを出すタイプを優先する
- C モデルは採用時の選考にだけ使うものなので、既存チームの分析結果は参考にとどめて対応しない
- D モデルの結果を個人の人事評価に直結させ、不足しているタイプの業務を各自の評価項目に加える
解答と解説
正解:A 不足しているタイプの役割を補えるよう、メンバーの補充や育成、役割分担の見直しに結果を使う
Belbin によれば、チームは異なる性格や役割のタイプで構成されることで効果的に機能する。こうしたモデルは、チームにどのスキルがあり、どのスキルが不足しているかを識別するのに役立つため、不足を補う補充・育成・役割分担の見直しに活用するのが適切である。同じタイプでそろえる方針はモデルの考え方と逆であり、人事評価に直結させる使い方はシラバスで示されていない。
問45第3章 チームのマネジメントシラバス 3.1.41点ID t3-28
テストマネージャーが、次のプロジェクトで必要なスキルと現在のテストチームのスキルをスキルマトリクスで比較した(レベルは1〜3で、3が最も高い)。
- 性能テスト:必要レベル2/チームの最高レベル3(Bさん)
- テスト自動化:必要レベル3/チームの最高レベル2(Cさん)
- 業務ドメイン知識:必要レベル2/チームの最高レベル3(Dさん)
- リスクベースドテスト:必要レベル2/チームの最高レベル2(Eさん)
- A 必要レベルと同じであるリスクベースドテストを最優先とし、全員がレベル3になるよう研修を行う
- B 未達のテスト自動化を優先し、Cさんを中心にトレーニングやOJTでレベル3を目指す
- C 最高レベルが3に達している性能テストと業務ドメイン知識を、チームの強みとしてさらに伸ばす
- D スキルの差は個人の長所と短所の問題なので、能力開発の計画は立てずに現在の体制のまま開始する
解答と解説
正解:B 未達のテスト自動化を優先し、Cさんを中心にトレーニングやOJTでレベル3を目指す
スキルマトリクスで必要なスキルと現在のスキルを比較すると、開発ニーズを識別できる。必要レベルに届いていないのはテスト自動化だけなので、ここを優先して開発する。トレーニング、OJT、メンタリングなどの組み合わせが考えられる。強力なチームは個人の長所と短所のバランスを取れるが、プロジェクトに必要なスキルの不足を放置してよいわけではない。
問46第3章 チームのマネジメントシラバス 3.1.51点ID t3-29
結成から半年がたったテストチームは、合意したルールのもとで自律的に作業を進め、安定して高い成果を出している。Tuckman モデルに当てはめた場合のフェーズと、テストマネージャーに特に求められるスキルの組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- A 統一期:合意された価値観やルールを守らせる規律と、目標指向のリーダーシップ
- B 形成期:新しいメンバーのテストチームへの参加を支援しようとする意欲
- C 混乱期:役割や進め方をめぐってテストチーム内で起きる対立を解決する能力
- D 機能期:テストチームに責任を持たせ、仕事を任せる委任能力
解答と解説
正解:D 機能期:テストチームに責任を持たせ、仕事を任せる委任能力
合意したルールのもとで自律的に高い成果を出している状態は機能期に当たり、チームに責任を持たせる委任能力が求められる。形成期は参加を支援する意欲、混乱期は対立を解決する能力、統一期は価値観やルールを守らせる規律と目標指向のリーダーシップ、散会期は離れるメンバーに感謝と信頼を持って接する能力が求められる。
問47第3章 チームのマネジメントシラバス 3.2.11点ID t3-19
品質コストの4つのカテゴリーと例の組み合わせとして正しいものはどれか。
- A 外部失敗コスト:セキュアなコードを作成するためのトレーニングと早期レビュー
- B 評価(アプレイザル)コスト:静的テストおよび動的テストの実施、レビュー
- C 欠陥予防コスト:テスト中に発見した欠陥の修正と、回避策の作成にかかる費用
- D 内部失敗コスト:顧客から報告されたフィールド欠陥の修正と法的対応の費用
解答と解説
正解:B 評価(アプレイザル)コスト:静的テストおよび動的テストの実施、レビュー
欠陥予防コスト=低品質を防ぐ計画的な活動(トレーニング、早期レビュー、適切なコミュニケーションなど)、評価コスト=欠陥検出を目的とした活動(静的・動的テスト、レビュー)、内部失敗コスト=対処的な活動(テスト中に発見した欠陥の修正、回避策)、外部失敗コスト=リリース後の欠陥に関する損失や修正、法的コストなど。
問48第3章 チームのマネジメントシラバス 3.2.11点ID t3-38
ある組織の直近1年の品質コストを集計すると、欠陥予防コストは全体の5%、評価コストは15%、内部失敗コストは20%、外部失敗コストは60%だった。外部失敗コストの大半は、顧客から報告された欠陥の修正と緊急リリース、および契約上のペナルティだった。この分析から導かれる方針として最も適切なものはどれか。
- A 欠陥予防と評価への投資を増やしてリリース前に欠陥を見つけ、外部失敗コストを減らして総額の削減を図る
- B 総額を減らすため、まず評価コストを削減し、浮いた予算を顧客サポート体制の強化に振り向ける
- C 内部失敗コストが外部失敗コストより小さいため、テスト中の欠陥修正を減らしてリリース後にまとめて対応する
- D 外部失敗コストは市場の状況に左右され管理できないため、残りの3つのカテゴリーだけを削減の対象にする
解答と解説
正解:A 欠陥予防と評価への投資を増やしてリリース前に欠陥を見つけ、外部失敗コストを減らして総額の削減を図る
評価コストと内部失敗コストの合計は通常、外部失敗コストより大幅に少ない。外部失敗コストが全体の60%を占める状況では、欠陥予防と評価に投資してリリース前に欠陥を見つけ除去するほうが総品質コストを下げられる。評価コストの削減やリリース後への先送りは、高額な外部失敗コストをさらに増やすおそれがある。
問49第3章 チームのマネジメントシラバス 3.2.22点ID t3-34
テストマネージャーがテストのビジネスケースを作成している。資料には、テストの利点を数値で示す「定量的な利点」の欄と、「定性的な利点」の欄を設けた。「定量的な利点」の欄に記載する内容として適切でないものはどれか。
- A 規制対象の機能に関する法的責任からの保護
- B リリース時点で既知の欠陥についての情報
- C テストによるプロダクトリスクのレベルの低減
- D 今回のリリース前に発見し、修正した欠陥
解答と解説
正解:A 規制対象の機能に関する法的責任からの保護
定量的な利点には、リリース前に発見・予防・修正した欠陥、既知の欠陥、費用対効果、リスクレベルの低減、ステータスに関する情報の提供がある。法的責任からの保護は、評判の向上、スムーズで予測可能なリリース、信頼性の向上、ミッションや人命の損失リスクの低減と並ぶ定性的な利点である。
問50第3章 チームのマネジメントシラバス 3.2.22点ID t3-36
経営層から「テストにかかる費用が大きすぎる。テストを半分に減らせないか」と求められた。この組織では、欠陥1件あたりの外部失敗コストが、評価コストと内部失敗コストの合計を大きく上回っていることが過去データから分かっている。また、規制の対象となる機能を含むプロダクトである。テストマネージャーが示すビジネスケースとして最も適切なものはどれか。
- A 経営層の判断を尊重してテストを一律に半分にし、見逃した欠陥はリリース後の修正で対応すると説明する
- B 定量的な利点(平均節約額など)と定性的な利点(法的責任からの保護など)を示し、リスクに応じて配分する
- C テストは多いほど品質が上がるため、費用に関係なくすべての領域でテストを増やすべきだと説明する
- D 実行したテストケースの数と作業時間の実績を詳しく示し、テストチームが効率よく働いていることを説明する
解答と解説
正解:B 定量的な利点(平均節約額など)と定性的な利点(法的責任からの保護など)を示し、リスクに応じて配分する
評価コストと内部失敗コストの合計は通常、外部失敗コストより大幅に少なく、品質コストに基づいて説得力のあるビジネスケースを作れる。定量的な利点(欠陥あたりの平均節約額など)と定性的な利点(法的責任からの保護など)の両方を示すとよい。テストは多すぎても少なすぎても費用対効果が悪くなるため、リスクレベルに比例して労力を配分するリスクベースドテストが最適なバランスを支援する。